
榊原記念病院
- (院長:理事 友池仁暢)
- (東京都府中市朝日町3丁目16番地1、京王線飛田給駅北口より徒歩15分)
【沿革】
- 昭和52年11月4日、本財団は循環器領域の患者を診療する臨床研究施設として榊原記念病院(152床)を渋谷区代々木に開設しました。平成11年8月17日、府中市と本財団は附属榊原記念病院を調布基地跡地に建設する基本協定を締結し、平成15年12月22日、現所在地(敷地面積22,689.15 ㎡)に320床の榊原記念病院を新築・開院しました。平成18年5月9日、東京都知事より地域医療支援病院の承認をいただきました。また、臨床研究と安全・安心の高度医療を行うなかで、専門医師、専門看護師、臨床薬剤師、専門技師及び事務管理者の研修養成を実施しています。今日では、我が国屈指の専門医療施設に発展しています。病床数は320床(旧病院は152床)、うち集中治療室72床(CCU12床、POST CCU18床、手術後のICU20床、新生児重症用NICU22床)、成人病床186床、小児病床32床、総合救急用病床30床として移転新築開院しておりますが、平成22年は稼働病床272床で運営をいたしました。
【理念】
- 1.循環器領域及び関連領域の専門医療および臨床研究をニーズに応じて提供する病院
- 2.国際的に認知される水準の医療と臨床研究を行う病院
- 3.地域のニーズに応じた急性病態に対する適切な対処として一般の一次・二次救急に応需し、災害医療を支援する病院
- 4.有能な専門職の育成と臨床研究を推進し、継続性・発展性・将来性のある病院
- 5. 患者・家族のニーズを理解し、退院後の健康維持・増進の援助を含めて納得される対応ができる病院
- 6. 職員にとって働きやすく、働き甲斐のある病院
- 7. 健全な経営による医療を行う病院
【組織体制】
- 職員は、院長 友池仁暢(平成22年11月より就任)、副院長 住吉徹哉(常務理事)、副院長 高橋幸宏(理事)、副院長 高山守正、副院長 梅村純、副院長 伊東春樹、副院長 後藤忠雄、心臓血管外科主任部長 高梨秀一郎(理事)、最高顧問 細田瑳一(理事長)、村上保夫(常務理事、前院長)、経営管理本部長 吉富正孝(専務理事)、主任看護部長 三浦稚郁子ほか常勤循環器専門医82人、看護職員287人、技術職員96人、事務職員104人、計569人にて運営にあたりました(平成22年4月31日時点)。
【平成22年度の達成度】
- 1.診療実績(平成22年1月~12月)
- 稼働病床利用率(272床) 74.1%、平均在院日数 9.8日、入院患者延数 73,540人(1日平均入院患者数 201.5人)、外来患者延数 65,312人(1日平均外来患者数 269.9人)、救急患者数 4,915人(うち救急車搬入数 1,621件)、心臓血管手術数 1,574例(成人 1,073例、小児 501例)、心血管カテーテル数 4,924例(成人 4,264例、小児 660例)、RI 2,405件、MRI 2,534件、CT 8,046件、エコー 25,669件。
- 2.地域連携
- 地域支援型の循環器専門病院として、地域の各医療機関との連携を積極的に実施し、地域住民の急性疾患に対する救急医療を断らない方針を堅守しています。平成22年度の連携実績は、紹介率 71.4%、逆紹介率 109.7%、高額医療機器の共同利用はMRI 384件、CT 30件、RI 3件でした。また循環器疾患の中心的役割を果たす医療機関として情報発信を行い、地域の医療機関とのよりよい連携推進を図るため、「榊原記念病院定例講演会」(平成22年開催実績: 21回、院外からの参加数: 154人)、府中市と榊原記念病院の共催で市民公開講座では「血管のコブ(瘤)のお話~静脈編~」と「ひとにやさしい医療を目指して」の2回開催しました。さらに循環器専門の地域支援型病院として広域・地域医療に貢献するため、府中市・調布市・小金井市・多摩市や杉並区の医療機関28施設から構成する府中市循環器疾患連絡協議会を開催し、循環器の地域連携パスを作成・運用をしながら、広域の地域支援を一層充実させるように努めてきました。
- 3.医療安全
- ①医療安全
- 医療安全管理室は、病院長直轄組織として専任の看護師や事務職員を配置し、院内で発生した種々の問題に対応しています。具体的には、院内報告制度の整備、事例分析・対策立案、医療安全に関する部門連携・委員会活動、職員への医療安全教育、院内パトロール・危機管理などの活動を行っています。平成22年1月より、毎月第4火曜日を医療安全の日と定め「医療安全の集い」を開催しています。平成22年度のインシデント/アクシデントレポート件数は 1,556件でした。
- ②医療機器管理
- 医療機器の管理は、人工呼吸器、麻酔器、輸液・シリンジポンプ、補助循環装置を中心に臨床工学科で一元管理し、効率的かつ適正な運用を維持しています。医療機器を安全に使用するため、a.MEセンターでの定期的な保守点検、b.集中治療室へ臨床工学技士を配置し操作や安全点検の実施、c.院内研修会の開催を行っています。
- ③医薬品管理
- 安全かつ適切に医薬品を取り扱うため、薬剤の適正使用に関する情報提供、医薬品の品質維持と保管管理や調整時の安全性などに配慮しながら業務を遂行しています。平成22年度は、医薬品の安全管理に係わる指針の整備として、「医薬品の開封後の使用期限」、「手書き注射指示の記載に関する標準指針」を院内へ通知しました。また、4階2病棟で試験運用を開始していた注射システムは、平成22年10月より全成人病棟へ展開し運用中です。
- ④院内感染対策
- 院内で発生する感染にかかわる全ての事例を対象とし、院内感染対策委員会を中心として活動しています。業務内容は、感染対策マニュアルの策定、標準予防策の遵守、全職員対象感染対策研修会の実施、サーベイランス・特定抗菌薬の管理など多岐に渡りました。
- 4.特記すべき診療活動
- 心臓外科手術症例数は、成人・小児いずれも国内で第1位でした。また、心房細動のアブレーション治療を軌道にのせました。診断レベル向上の一環として64列128slice/2管球(シーメンス製)を導入しています。榊原記念病院を含む臨床研究施設の受診患者の臨床経過を正確に把握するためHIS上に、SHIP(Sakakibara Health Integrative Profile)を立ち上げました。
- 5.治験
- 治験事務局は、平成22年5月より「臨床試験支援室」と改称しました。治験、製造販売後調査、大規模多施設共同研究等、院内で実施される臨床試験について支援し、より専門性を高めることを目的として、新体制の下、業務に臨みました。平成22年は、新規に治験 3件、製造販売後調査 4件、大規模多施設共同研究 7件、その他 2件の依頼を受け、治験 47例、製造販売後調査 36例、大規模多施設共同研究 142例を登録した。前年以前に登録した患者のフォローアップ症例を加えると、治験 プロトコール数 7件・症例数 125例、製造販売後調査 プロトコール数 15件・症例数 219例、大規模多施設共同研究等 プロトコール数 19件・症例数 352例にかかわり、その他として厚生労働科学研究 2件のデータ調査等にも携わりました。
- 特記すべき新規治験として、経カテーテル的大動脈弁植込み術(TAVI: Transcatheter Aortic Valve Implantation)の治験を開始し、重症心不全患者を対象とした免疫吸着療法の治験について諸整備を始めました。前者は、心臓弁膜症のひとつである大動脈弁狭窄症のなかで、外科的手術を安全に施行することが困難な症例において適応となった患者に施行します。日本において当院を含め3施設でのみ実施している治験であり、当院の診療体制及び臨床研究体制の水準の高さを示すものと考えられます。
- 6.新たに浮上した課題
- 平成22年4月の看護師の新規採用者数は 34名(前年同期比 -14名)、7対1入院基本料を算定する病棟の配置人員は 114名で開始しましたが、中途退職者の補充が出来ず、平成23年1月に 103名まで減少し、4階1病棟を休棟するまでに至りました。平成23年3月末までは7対1入院基本料の維持は可能となりましたが、平成23年4月の新規採用者数は 23名(平成23年2月末時点)であり、全病棟の運用は引き続き困難な状況でした。看護師確保特別対策室を平成22年12月に設置し、看護学校訪問や推薦制度、奨学金制度の策定等多数の試みを始めました。
- 7.研修受入
- 当院における養成研修で、循環器研修を希望する専修医(後期研修)では、東邦大学、日本大学、山口大学、日本医科大学、北海道立札幌医科大学、東京女子医科大学、和歌山県立医科大学、東海大学、鳥取大学、千葉大学、三重大学、国立富山医科薬科大学、新潟大学、京都府立医科大学、福井大学、東京大学、佐賀医科大学、名古屋大学、福井医科大学、鹿児島大学、東北大学、浜松医科大学、筑波大学、群馬大学、杏林大学、宮崎大学、弘前大学、聖マリアンナ医科大学、順天堂大学、東京医科歯科大学から43名(継続研修含)、看護師の研修では牧港中央病院、上尾中央病院から5名、臨床工学士の実習では宮崎県立延岡病院、綾瀬循環器病院から4名を受入れました。また、千葉大学医学部、九州大学医学部、杏林大学医学部、明治薬科大学、東京都立府中看護学校、東京保健医療大学医療情報学科、早稲田速記医療福祉専門学校、池見東京医療専門学校、日本工学院専門学校、健康科学大学理学療法科、長崎県立佐世保西高等学校、都立武蔵高等学校付属中学校2年生の大学院学生および学生延84名の指導・実習・見学の場として提供いたしました。職員の養成研修では、ミネソタ大学に2名の看護師を派遣し、循環器の専門看護師であるSRN(Sakakibara Registered Nurse)を継続的に養成研修し28名を認定しました。
- 8.学会発表・聴講
- 2010 OPCAB Educational Trip、2010Complex Coronary Therapeutics、2nd International fellowship course at crossraoads institute 2nd International fellowship、3rd Cardiovascular update conference、American College of Cardiology、American Heart Association、Atherosclerosis&Cardiovascular Scientific Symposium、uropean Society Of Cardiology、Istanbul Course on Interventional Cardiology 2010、Japan Endovascular Treatment Conference、Japanese Society for Heart Valve Disease、The 3rd Congress of Asia-Pacific Pediatric Cardiac Socity、第25回日本不整脈学会、日本循環器学会、日本医療情報学会、冠動脈外科学会、関東小児核医学研究会、胸部外科学会関東地方会、心筋梗塞研究会、心血管インターベンション治療学会地方会、心臓血管麻酔学会、心理臨床学会、全国循環器画像研究会、多摩虚血性心疾患研究会、第107回シネアンギオ研究会、第12回エコーウィンターセミナ、第13回日本成人先天性心疾患学会、第14回日本心不全学会、第15回日本冠動脈外科学会、第16回神経生理検査研究会、第16回日本心臓リハビリテーション学会、第19回関東小児心筋疾患研究会、第20回日本医療薬学会、第20回日本心臓核医学学会総会、第24回日本手術看護学会年次大会、第25回心臓血管外科、第25回日本環境感染学会総会、第26回日本脳神経血管内治療学会総会、第26回日本放射線技師総合学術大会、第37回心臓核医学談話会、第37回日本集中治療医学会、第52回全日本病院学会、第6回日本脳神経血管内治療学会、第83回日本超音波医学会、第8回先進心血管エコー研究会、第99回日本病理学会総会、第74回日本循環器学会総会、東京都医療社会福祉事業協会、東京都看護協会総会、日本リハビリテーション医学会、日本医科器械学会、日本医学放射線学会、日本医療・病院管理学会、日本医療社会事業協会、日本医療福祉設備学会、日本外科学会総会、日本冠疾患学会、日本環境感染学会総会、日本胸部外科学会、日本血管外科学会、日本自己血輸血学会、日本集中治療医学会、日本循環器看護学会、日本循環器心身医学会、日本小児インターベンション学会、日本小児科学会、日本小児臨床薬理学会、日本心血管インターベンション学会、日本心臓リハビリテーション学会、日本心臓血管外科学会、日本心臓病学会、日本心電学会、日本人工臓器学会、日本胎児心臓病研究会、日本病院薬剤師会、日本放射線技術学会、日本麻酔科学会、日本脈管学会、日本臨床麻酔学会、日本褥瘡学会、放射線科技術学会、臨床心臓電気生理研究会、老年医学会等の延べ328の学会・研究会に、延べ954名が参加しました。
- 9.院内見学
- 院内見学の受入れでは、東京大学医学部付属病院、東京医科歯科大学医学部附属病院、日本医科大学付属病院、日本大学医学部附属病院、東京女子医科大学病院、帝京大学病院、鹿児島大学医学部附属病院、九州大学病院、慶応義塾大学病院、国際医療福祉大学三田病院、埼玉医科大学国際医療センター、独立行政法人国立病院機構 埼玉病院、公立学校共済組合 関東中央病院、社会福祉法人 聖隷福祉事業団 聖隷浜松病院、労働者健康福祉機構 千葉労災病院、財団法人 筑波メディカルセンター病院、社会福祉法人 恩賜財団 済生会 横浜市東部病院、財団法人 心臓血管研究所付属病院、日本赤十字社 静岡赤十字病院、医療法人社団愛友会 上尾中央総合病院、船橋市立医療センター、福山市民病院、財団法人 倉敷中央病院、総合病院 国保旭中央病院、特定医療法人 渡辺医学会 桜橋渡辺病院等の医療機関39施設から延112名に対応しました。また、国外からの院内見学として、イラク保健省(2月24日)、中華人民共和国衛生部(4月13日)、東京工業大学および清華大学(6月25日)、CIS諸国(経済産業省事業メディカルツーリズム事業の一環:7月14日)、ロシア及び中国(経済産業省事業メディカルツーリズム事業の一環:10月15日)にも対応し、また宮崎県議会議員(10/15)の訪問を受けました。
- 10.講師派遣
- 講師・派遣技術指導では、昭和大学、日本医科大学、聖マリアンナ医科大学、東京消防庁消防学校、都立板橋看護専門学校、都立府中看護専門学校、博慈会高等看護専門学院、大阪市立大学、東京女子医科大学、東京消防庁、日本看護協会研修センター、至誠会看護専門学校、社団法人 日本病院会に致しました。
- 11.音楽会開催および慰問
- 入院患者に対し、サマーコンサートとクリスマス音楽会を開催し、さらにJ1サッカーチームのFC東京とプロ野球の読売ジャイアンツから慰問をしていただきました。
- 12.情報公開
- 情報公開では、ホームページ(http://www.sakakibara-heart.com/hospital/) で毎月更新し、公開講座、診療実績、職員募集など多くの一般向けの情報を公開いたしました。振興会本部のホームページ (http://www.sakakibara-heart.com/index.html)では、事業報告・業績実績および臨床研究施設(3施設) の情報を開示いたしました。
【施設概要】
- 所在地:東京都府中市朝日町3丁目16番地1号
- 病床数:320床
- (開院時の構成は、CCU 12床、準CCU 18床、ICU 20床、NICU 22床、成人病床186床、小児病床32床、総合救急用病床30床)
- 診療科目:循環器内科、循環器小児科、心臓血管外科、末梢血管外科、放射線科、麻酔科、病理科、心臓リハビリテーション、内科、小児科、外科
- 東京都との関連:地域医療支援病院、指定二次救急医療機関
- 基本診療料・特掲診療料・入院時食事療養の施設基準等:
- 一般病棟入院基本料(7対1入院基本料)、救急医療管理加算、診療録管理体制加算、医師事務作業補助体制加算、療養環境加算、重症者等療養環境特別加算、栄養管理実施加算、医療安全対策加算、感染防止対策加算、褥瘡患者管理加算、急性期病棟退院調整加算、救急搬送患者地域連携受入加算、特定集中治療室管理料、ハイケアユニット入院医療管理料、小児入院医療管理料2、ニコチン依存管理料、薬剤管理指導料、医療機器安全管理料1、検体検査管理加算Ⅱ、心臓カテーテル法による諸検査の血管内視鏡検査加算、埋込型心電図検査、画像診断管理加算2、CT撮影及びMRI撮影、冠動脈CT撮影加算、心臓MRI撮影加算、無菌製剤処理加算、心大血管疾患リハビリテーション料(Ⅰ)、経皮的冠動脈形成術(高速回転式経皮経管的アテレクトミーカテーテルによるもの)、経皮的中隔心筋焼灼術、ペースメーカー移植術及びペースメーカー交換術、埋込型心電図記録計移植術及び埋込型心電図記録計摘出術、両心室ペースメーカー移植術・両心室ペースメーカー交換術、埋込型除細動器移植術及び埋込型除細動器交換術、両室ペーシング機能付き埋込型除細動器移植術及び両室ペーシング機能付き埋込型除細動器交換術、大動脈バルーンパング法(IABP法)、補助人工心臓、医科点数表第2章第10部手術の通則5及び6に掲げる手術、麻酔管理料、入院時食事療養(Ⅰ)、特別の療養環境の提供(有料個室)
